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2021年4月15日号

2021.04.15 発行

HEADLINE

 

◆リサイクル:大日本印刷がリサイクルPVCを使用した非接触ICクレジットカードを製造(4月8日)

◆樹脂関連:日本ポリケムが海外ポリプロピレンコンパウンド事業を取得(4月7日)

◆炭素繊維:三菱ケミカルがイタリア・CPC社において炭素繊維関連設備の投資を発表(4月6日)

◆繊維:ユニチカトレーディングとシキボウが繊維事業において企業間ビジネス連携(4月6日)

◆価格改定

・デンカがポリビニルアルコールを4月15日出荷分より値上げ

・クラレクラフレックスが不織布を4月15日出荷分より値上げ

・クラレが水添スチレン系エラストマー「セプトン」、「ハイブラー」、TUポリマーを4月15日出荷分より値上げ

・カネカが耐衝撃性改良樹脂を4月20日納入分より値上げ

・DICが工業用フェノール樹脂製品を4月21日納入分より値上げ

・信越ポリマーが業務用及び営業用ラップ製品を4月21日より値上げ

・信越ポリマーが塩ビ波板関連製品を4月21日より値上げ

・信越ポリマーが塩ビ管・継手関連製品を4月21日より値上げ

・信越ポリマーが塩ビコンパウンドを4月21日より値上げ

・宇部興産が液体アンモニア及び誘導品を5月1出荷分より値上げ

・ユニチカがポリエステル繊維を5月1出荷分より値上げ

・ユニチカがスパンボンド不織布を5月1出荷分より値上げ

 

 

WEEKLY NEWS

 

◆リサイクル:大日本印刷がリサイクルPVCを使用した非接触ICクレジットカードを製造(4月8日)

大日本印刷(DNP)は、ICカードの材料をリサイクルしたプラスチック材に切り替え可能とし、2021年4月に製造を開始すると発表した。

DNPは2018年頃から丸井グループと共に環境に配慮したICクレジットカードについて検討を進めてきた。今回、欧州のカード用リサイクルPVCを提供するサプライヤーと連携し、欧州のパッケージ工場から排出されるPVC(ポリ塩化ビニル)の廃材・中間材を回収し、リサイクル材の使用率99%に加工したシートを使用してカードを製造する。リサイクルPVCをICカードのコア部分に使用することにより、リサイクル素材の使用率が約70%(重量比)になる。

リサイクルPVCに切り替えたカードは、リサイクルPVCを利用しない従来のカードと比べ、5%程度の価格上昇を目途として提供していく予定である。

DNPは、2021年7月を目途に、リサイクル素材を使用したICカードの量産体制を構築し、ICカードや電子マネーカードを発行する事業者、ポイントカードや会員証等を提供する小売・流通企業などへ提供し、2025年度までに関連サービスも含めて約40億円の売上を目指すとしている。

 

◆樹脂関連:日本ポリケムが海外ポリプロピレンコンパウンド事業を取得(4月7日)

三菱ケミカルの完全子会社である日本ポリケム(以下、JPC)は、JNC石油化学との合弁会社である日本ポリプロ(以下、JPP)が保有し、ポリプロピレンコンパウンド(以下、PPコンパウンド)及びガラス長繊維強化熱可塑性樹脂(以下、ファンクスター)事業を展開する海外グループ会社6社(アメリカ、メキシコ、インド、タイ、中国2社)の株式を取得し、同事業をJPPからJPCに移管すると発表した。

PPコンパウンド及びファンクスターは、自動車軽量化に貢献する有力材料として需要増加が見込まれている。三菱ケミカルは、当該事業の拡大を目的として、JPCを通じ、海外における同事業を取得したとしている。

 

◆炭素繊維:三菱ケミカルがイタリア・CPC社において炭素繊維関連設備の投資を発表(4月6日)

三菱ケミカルは、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)自動車部品製造販売会社である、関係会社のC.P.C. SRL(本社:イタリア)において、世界最大級となる5,000トン容量大型プレス成形機の増設を含む設備投資を決定したことを発表した。

グループ会社であるMitsubishi Chemical Advanced Materials AG(本社:スイス)がCPC社に投資を行い、2023年中の設備稼働を目指す。

CFRPの成形・加工・塗装・組立ての一貫生産能力を有するCPC社は、設計・シミュレーション技術を活用した部品・車両の軽量化ノウハウを合わせ持ち、主に高級自動車向けのCFRP成型品メーカーとして事業を拡大してきた。

今回の投資では、大型プレス成型機を増強し、複雑形状のシャーシーなど成形の難しい大型構造体の成形能力を約3倍に引き上げるほか、最新鋭のCFRP加工機、自動塗装ラインを有する塗装工場や組立てラインの増強を行う。これにより欧州におけるサプライチェーンを強化し、電気自動車や次世代モビリティ用途でさらに高まるCFRP製品に対する需要に対応していくとしている。

 

◆繊維:ユニチカトレーディングとシキボウが繊維事業において企業間ビジネス連携(4月6日)

ユニチカトレーディングとシキボウ繊維部門は、それぞれの営業と技術両面において連携することを発表した。

今回の連携において、販売面では主にユニフォーム、インナー、生活資材、産業資材分野での新たな用途・販路開拓の促進を目指し、技術面ではユニークで高機能な商品開発、商品開発の効率化、技術の継承を目指す。また生産面では両社の保有する原料から縫製までの素材バリエーションの相互補完や国内のみでなくインドネシアでの関係も構築しP.T.UNITEX(ユニテックス社)とP.T.MERMAID TEXTILE INDUSTORY INDONESIA(メルテックス社)の協業を行う。具体的な取り組みとして、ユニチカトレーディングのフィラメントを使用したシキボウでの商品開発やユニチカトレーディングの生機・不織布に対するシキボウの差別化加工(液体アンモニア加工、抗ウイルス加工など)、また、ユニチカトレーディング「パルパー」とシキボウ「アゼック」の組み合せなどである。

両社は今後、連携の強みを生かして新たな価値のある素材の開発を目指すとしている。

 

◆価格改定

・デンカがポリビニルアルコールを4月15日出荷分より値上げ

値上げ幅は、30円/kg

・クラレクラフレックスが不織布を4月15日出荷分より値上げ

値上げ幅は、10~20%

・クラレが水添スチレン系エラストマー「セプトン」、「ハイブラー」、TUポリマーを4月15日出荷分より値上げ

値上げ幅は、0.50US$/kg

・カネカが耐衝撃性改良樹脂を4月20日納入分より値上げ

値上げ幅は、耐衝撃性改良樹脂(カネエースB、カネエースM):15円/kg

耐衝撃性改良樹脂(カネエースFM):40円/kg

加工性改良樹脂(カネエースPA):50円/kg

耐熱性改良樹脂(カネカテルアロイ):20円/kg

・DICが工業用フェノール樹脂製品を4月21日納入分より値上げ

値上げ幅は、40~70円/kg以上

・信越ポリマーが業務用及び営業用ラップ製品を4月21日より値上げ

値上げ幅は、15%以上

・信越ポリマーが塩ビ波板関連製品を4月21日より値上げ

値上げ幅は、15%以上

・信越ポリマーが塩ビ管・継手関連製品を4月21日より値上げ

値上げ幅は、15%以上

・信越ポリマーが塩ビコンパウンドを4月21日より値上げ

値上げ幅は、硬質コンパウンド:14円/kg以上

軟質・電線コンパウンド(フタル酸系可塑剤):26円/kg以上

軟質・電線コンパウンド(特殊可塑剤):21円/kg以上

難燃軟質・電線コンパウンド(フタル酸系可塑剤):29円/kg以上

難燃軟質・電線コンパウンド(特殊可塑剤):24円/kg以上

高難燃軟質・電線コンパウンド(フタル酸系可塑剤):34円/kg以上

高難燃軟質・電線コンパウンド(特殊可塑剤):29円/kg以上

*特殊可塑剤:トリメリット酸系可塑剤及びポリエステル系可塑剤

・宇部興産が液体アンモニア及び誘導品を5月1出荷分より値上げ

値上げ幅は、液安(液体アンモニア):25円/㎏

安水(アンモニア水):7円/㎏

濃硝酸(98%):8円/㎏

希硝酸(62%、67.5%):8円/㎏

硝酸ソーダ:10円/㎏

硫安:10円/㎏

高純度安水:50円/㎏

高純度硝酸:30円/㎏

・ユニチカがポリエステル繊維を5月1出荷分より値上げ

値上げ幅は、産業用ポリエステル繊維(長繊維、短繊維):40円/kg

衣料用ポリエステル繊維(長繊維、紡績糸):40円/kg

衣料用ポリエステル繊維(テキスタイル):10~ 20%

・ユニチカがスパンボンド不織布を5月1出荷分より値上げ

値上げ幅は、10%

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