メールマガジン

2024年5月2日

2024.05.02 発行

HEADLINE

◆無機:トクヤマがセメントキルン1系列を停止(4月26日)
◆電池材料:旭化成がカナダにおけるリチウムイオン電池用セパレータ工場の建設を発表(4月25日)
◆有機:住友化学とKBRが低環境負荷型プロピレンオキサイド技術のライセンスで提携(4月25日)
◆電子材料:住友化学が韓国における半導体関連材料の生産・研究開発体制強化を発表(4月24日)
◆樹脂関連:古川電工がアウトガスや臭気の発生を低減したポリエチレンフォームを開発(4月24日)
◆無機:三菱商事とデンカがフラーレン事業に関する合弁契約を締結(4月24日)
◆R&D:日本ゼオンが川崎市拠点内に新たな共創イノベーション施設の建設を決定(4月23日)
◆リサイクル:JX金属と三菱商事が資源循環分野における合併会社の設立を発表(4月22日)
◆接着:信越化学が新式の接着技術「ShineGrip」で市場開拓を開始(4月22日)
◆価格改定
・東ソーがポリエチレン樹脂を5月7日納入分より値上げ
・UBEがナイロン6、ナイロン66、ナイロン12樹脂を5月7日出荷分より値上げ
・デンカが電子包材用シートを5月7日出荷分より値上げ
・DICグラフィックスがグラビア・フレキソインキ、接着剤、製缶用塗料、金属インキを5月20日納入分より値上げ
・東ソーがクロロプレンゴムを5月20日出荷分より値上げ
・AGCが国内建築用ガラスの物流関連費および輸送条件を8月1日納品分より改定
  
  

WEEKLY NEWS

◆無機:トクヤマがセメントキルン1系列を停止(4月26日)
 トクヤマは、セメントの適正な生産体制を構築する検討を進めてきた結果、セメントキルン1系列を停止したと発表した。
 直近の国内のセメント需要の急激な減少、製造設備維持に必要な固定費の上昇、および外部への影響等を総合的に考慮した結果、キルン2系列の生産体制が最適であると判断し、キルン1系列を停止した。
 なお、停止に伴う国内向けセメント販売への影響はないとしている。

◆電池材料:旭化成がカナダにおけるリチウムイオン電池用セパレータ工場の建設を発表(4月25日)
 旭化成は、リチウムイオン電池(LIB)用湿式セパレータ「ハイポア」について、カナダ・オンタリオ州における製膜・塗工一貫工場建設を決定したことを発表した。
 今回の概算投資額は1,800億円で、年間の生産能力は約7億m2(塗工膜換算)規模に達する。商業運転の開始時期は2027年を予定している。
 また、同社と本田技研工業(以下「Honda」)は、中長期的な成長が見込まれる北米の電動車市場向けに、高性能なバッテリーを安定的に供給するサプライチェーンの確立が重要との共通認識に基づき、基本合意書を締結した。両社はHondaやその他の自動車メーカーの北米市場向け電動車に搭載されるバッテリーに向けて、「ハイポア」を製造する合弁会社設立の検討を進めていくとしている。

◆有機:住友化学とKBRが低環境負荷型プロピレンオキサイド技術のライセンスで提携(4月25日)
 住友化学と世界大手エンジニアリング会社であるKELLOG BROWN & ROO(本社:米国、以下:KBR 社)は、環境負荷低減に優れた住友化学のクメン法プロピレンオキサイド技術についてKBR社を、独占的なライセンスパートナーとする協業契約を締結したことを発表した。
 住友化学のプロピレンオキサイド製造プロセスは、併産物がなく、クメンを循環利用する独自の革新的技術で、他の製法に比べ、カーボンフットプリントが圧倒的に少なく、廃水の排出量が少ない、環境にやさしい技術である。さらに、エネルギー回収システムを最適化することで、省エネに大きく寄与する。また、独自の高性能なエポキシ化触媒を使用することで、高収率を実現し、信頼性の高いプロセスにより安全・安定操業を実現する。
 住友化学は、炭素資源循環技術や温室効果ガス排出削減技術を含む先進技術のライセンス提供を通じて、炭素循環型社会への移行やカーボンニュートラル実現に向けて貢献していくとしている。

◆電子材料:住友化学が韓国における半導体関連材料の生産・研究開発体制強化を発表(4月24日)
 住友化学は、100%子会社である韓国の東友ファインケムの益山工場において、工場用地を大幅に拡張することを発表した。さらに、半導体や通信関連の先端技術・材料など次世代事業開発を加速するため、ソウル近郊に研究開発センターを新設することも発表した。
 益山工場では旺盛な需要に応えるべく工業用地を拡張することとした。土地の取得時期は2024年度下期を予定しており、敷地面積は現在の約2倍になる。
 既に発表している益山工場での生産能力増強に加え、今回取得する用地での段階的な能力増強により、需要拡大に対応するとともに、近隣諸国への輸出も視野に事業拡大を図っていく。新拠点は2027年度の本格稼働を目指しており、30年度には進行中の米国テキサス新拠点における能力増強分も含め、23年度比でグローバル供給能力5割増を目標としている。
 また、今回開設する研究開発センターの運営開始は2024年下期を予定しており、約150人の配置を計画している。東友ファインケムでは、現在、益山事業所などに約350人が研究開発や事業探索分野へ従事している。一部再編や新規採用を含めて新開発センターへの重点配置を行うことにより、半導体や通信分野などでの次世代事業開発を加速するとしている。

◆樹脂関連:古川電工がアウトガスや臭気の発生を低減したポリエチレンフォームを開発(4月24日)
 古河電気工業は、アウトガスや臭気の発生を低減させたポリエチレンフォームを開発したことを発表した。
 同社では、様々なニーズに対応したポリエチレンフォームを展開しており、医療や化粧品、半導体分野での用途においては、有機系材料から放出されるアウトガス(揮発ガス)によるフォギングや臭気の発生を低減させた製品への要望が多いことから、低アウトガスのポリエチレンフォームの開発に着手した。
 本開発品は、従来の有機系材料を使用した発泡体と比較して発泡後のアウトガスや臭気の発生を大幅に抑制する。他社有機系発泡剤フォームのNH4+の検出量が1400~2100であるのに対し、本開発品では検出限界値以下を実測している。さらに、本開発品では腐食性物質もほぼ発生しないため、医療や化粧品、半導体など、製品に含まれる添加物や臭気に配慮が必要な分野における梱包・緩衝材用途への応用が期待される。また、硬い低倍率品から柔らかい高倍率品まで幅広いラインナップを有しており、カットやラミネート・打ち抜き・成形加工などの二次加工にも対応できるため、用途に応じて柔軟な利用が可能としている。

◆無機:三菱商事とデンカがフラーレン事業に関する合弁契約を締結(4月24日)
 三菱商事とデンカは、炭素の先端素材であるフラーレン事業に関する合弁契約の締結を発表した。
 本契約に基づき、デンカはフラーレンの製造販売事業を行うフロンティアカーボン(以下 FCC 社)の株式50%を三菱商事より取得し、同社を共同で運営する。
 フラーレンは、炭素原子がサッカーボール状の構造を持つ、ナノメートルレベルの分子で、有機薄膜太陽電池の発電層として活用される。また、ペロブスカイト太陽電池の材料やスマートフォン向けの各種センサーの材料としても注目を集めており、今後も新たな用途への展開が見込まれる。
 三菱商事は、2001年にFCC社設立以降、長期にわたる顧客との技術協議や販売ネットワークの構築を通じ、産業用フラーレンの市場を開拓した。デンカは、高純度で優れた導電性を有するアセチレンブラックの量産実績によるカーボンナノ材料の知見や製造技術をフラーレン事業に応用するとともに、デンカが保有する製造設備等を活用し、事業インフラの構築も支援する。
 三菱商事とデンカは、販売と技術開発の両面でそれぞれの知見や強みを掛け合わせ、フラーレンの普及を推進するとともに、用途市場の立ち上がりによるフラーレン需要増に応えるため、生産増強体制の構築を目指すとしている。

◆R&D:日本ゼオンが川崎市拠点内に新たな共創イノベーション施設の建設を決定(4月23日)
 日本ゼオンは、川崎臨海部に立地する川崎工場と総合開発センターの敷地内に、社内外に開かれた新たな共創イノベーション施設の建設を決定したと発表した。
 同社は、首都圏に位置する両事業所の立地優位性を活かし、世界中の顧客やパートナー企業と共創する空間を提供し、 同社が保有するコアテクノロジーとの融合を図ることで新製品開発を加速する。また本施設を起点として、この地が同社のイノベーション発信の中心となり、川崎工場が「研究開発型工場」として飛躍する未来を描いている。
 今後、同社は製品設計から製造技術の作り込み、事業化推進のサイクルを高速で回すことで、連続的なイノベーションを実現する。本施設の完工時期は2026年度としている。

◆リサイクル:JX金属と三菱商事が資源循環分野における合併会社の設立を発表(4月22日)
 JX金属と三菱商事は、廃家電・廃電子機器や廃車載用リチウムイオン電池等の非鉄金属の資源循環に関する合併会社「JXサーキュラーソリューションズ」を設立することを発表した。
 銅やレアメタルなどの金属資源の需要は今後さらに拡大していくことが見込まれている。自動車業界や家電・電子機器業界を中心に、使用済み製品を回収・再資源化し、同一素材として再利用することへの関心が高まっているが、その処理は容易ではなく、実現にあたっては、製品ライフサイクルに関わるサプライチェーン全体が連携して資源効率性を高める仕組みを整備することが必要である。
 JX金属は、同社と子会社のJX金属商事が行ってきた銅・貴金属リサイクルと車載用リチウムイオン電池リサイクルに関する事業を分割して三菱商事とともに新会社を設立し、さらなる資源循環の推進を目指すこととした。三菱商事が有するグローバルなネットワーク・知見を活用し、リサイクル原料の集荷強化、国内外リサイクラーと協働したリサイクルプロセス変革とデジタル化を推進する。
 合弁会社の出資比率はJX金属80%、三菱商事20%であり、2024年7月を目途に事業を開始する予定としている。

◆接着:信越化学が新式の接着技術「ShineGrip」で市場開拓を開始
(4月22日)
 信越化学は、Setex Technologies(本社:米国)が開発した「生物模倣による乾式接着技術」を取得し、市場開拓を進めることで合意したと発表した。
 Setex社は、ヤモリの手を模した構造を材料表面に作り込むことにより、材料に強摩擦、粘着、接着性を与える技術を開発したベンチャー企業である。
 信越化学は生物模倣による機能発現技術に着目し、Setex社より取得した技術と、それに最適化した自社の材料を組み合わせることで、接着剤や粘着剤を使わず多様な分野での応用を実現する。例えば、接着剤残渣フリーでクリーンな工程内での対象品のハンドリング、接着剤では対応できない高温でのプロセスで対象品の保持機能を付与する、接着剤無しで繰返し接着が可能になる環境フレンドリーなプロセスの実現に貢献するなどである。
 Setex社は消費者向け市場に専念する一方、信越化学は企業向け市場に特化し、市場開拓に取り組む。半導体工程ほかの製造プロセスで使用される多様な製品への応用を図るとともに、材料の表面に摩擦力や接着性が繰り返し求められる用途に、“ShineGrip(シャイングリップ)”の名称のもとで新たな技術提案を行っていくとしている。

◆価格改定
・東ソーがポリエチレン樹脂を5月7日納入分より値上げ
 値上げ幅は、15円/kg以上
・UBEがナイロン6、ナイロン66、ナイロン12樹脂を5月7日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、ナイロン6樹脂:50円/kg、
 ナイロン66樹脂:50円/kg
 ナイロン12樹脂:100円/kg
・デンカが電子包材用シートを5月7日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、15円/㎏
・DICグラフィックスがグラビア・フレキソインキ、接着剤、製缶用塗料、金属インキを5月20日納入分より値上げ
 値上げ幅は、グラビア・フレキソインキ:50円/kg以上
 接着剤:30円/kg以上、製缶用塗料:50円/kg以上
 金属インキ:70円/kg以上
・東ソーがクロロプレンゴムを5月20日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、硫黄変性グレード:57円/kg以上
 その他グレード:47円/kg以上
・AGCが国内建築用ガラスの物流関連費および輸送条件を8月1日納品分より改定
 具体的な改定内容は、個別にご案内

TOPへ戻る