2026.02.26 発行
◆SAF:ENEOS、鈴与商事、フジドリームエアラインズが静岡空港でSAF環境価値の提供実証を開始(2月19日)
◆ポリマー:日本ゼオンがシクロオレフィンポリマー(COP)の新プラント建設工事の起工式を実施(2月18日)
◆リサイクル:BIPROGY、資源循環システムズ、ニフコらが多様な廃プラスチックを自動車部品へ再生するトレーサビリティ
PoCを開始(2月17日)
◆事業譲渡:三菱ケミカルが合成樹脂エマルジョン事業をコニシに譲渡(2月17日)
◆接着剤:ノリタケが車載用電子部品向け導電性接着剤を開発(2月17日)
◆SAF:花王が提案した「未利用バイオマス資源を活用した産業を創出する糖化酵素供給プラットフォームの構築」がNEDOの
事業に採択(2月16日)
◆価格改定
・大日精化工業がグラビアインキ、水性フレキソインキ、硬化剤・添加剤等を4月1日出荷分より値上げ
・デンカがデンカブラック粒状品を4月1日納入分より値上げ
・積水化学工業がポリビニルアセタール樹脂製品を3月1日より値上げ
◆SAF:ENEOS、鈴与商事、フジドリームエアラインズが静岡空港でSAF環境価値の提供実証を開始(2月19日)
ENEOSと鈴与商事は、フジドリームエアラインズ(FDA)に、現物のSAF(持続可能な航空燃料)供給に代わるSAF環境価値の提供を富士山静岡空港にて実施することを発表した。
本取り組みは、国土交通省による「令和7年度地産地消によるSAF導入支援実証事業」の一環として、受注者であるENEOSが成田国際空港に供給したSAFの「環境価値」を、富士山静岡空港にて鈴与商事がFDAに供給するジェット燃料に割り当てることで、富士山静岡空港にてFDAにSAFを供給する。
供給拠点から離れた空港にSAFを届けるには、物流上の制約が大きく、供給の柔軟性や経済合理性の確保が課題となっている。このような課題の解決に向けて、EUにおいては、現物のSAF供給を伴わずとも、SAF環境価値を活用することができるフレキシビリティ制度が導入されており、柔軟性のあるSAF供給体制が整備されている。
ENEOS、鈴与商事、FDAは、SAF供給地点からは遠方の空港におけるSAF導入の現実的な選択肢となり得る供給モデルの社会実装の推進を通じ、航空業界の脱炭素化とカーボンニュートラル実現に貢献するとしている。
◆ポリマー:日本ゼオンがシクロオレフィンポリマー(COP)の新プラント建設工事の起工式を実施(2月18日)
日本ゼオンは、山口県周南市の事業用地においてシクロオレフィンポリマー(COP)を生産する新プラント建設工事に着手したことを発表した。
COP(製品名:ZEONEX、ZEONOR)は、同社が独自に開発した高透明なプラスチックで、優れた光学特性、低吸水性、更には不純物が非常に少ない等のさまざまな特長を有する。光学フィルムや光学レンズといった光学用途に加え、シリンジや細胞培養プレートといった医療用途、さらには半導体搬送容器への展開も加速しており、その需要は増加の一途を辿っている。
新プラントは、2028年度上期の竣工を予定しており、新プラント完成によりCOP年間生産能力を現有比で約30%増強する。今回の新プラントは、既存の水島工場(岡山県倉敷市)に次ぐ第2のCOP生産拠点となり、複数拠点化によるCOPの更なる供給安定化を図るとしている。
◆リサイクル:BIPROGY、資源循環システムズ、ニフコらが多様な廃プラスチックを自動車部品へ再生するトレーサビリティPoCを開始(2月17日)
BIPROGY、資源循環システムズ、大栄環境、八木熊、ニフコの5社は、建築廃材、使用済み製品、容器包装リサイクル材等、多様な由来を持つ廃プラスチック(X)を自動車用部品(Car)へと再資源化する「XtoCar」サプライチェーンにおいて、「Chain of Custody(CoC:管理の連鎖)」を担保する「資源循環トレーサビリティサービス」を活用したPoC(概念実証)を開始したことを発表した。
今回の実証は、BIPROGYと資源循環システムズがシステムおよびスキームを提供し、大栄環境(廃プラ回収・選別)、八木熊(コンパウンド)、ニフコ(部品製造)の実商流においてデータ連携を行うものである。
欧州委員会による「欧州ELV規則案」をはじめ、世界的に自動車産業における新車製造時の再生プラスチック利用目標の設定が進んでいる。一方で、由来の異なる多様な廃プラスチックを扱う場合、その品質管理やトレーサビリティの確保が極めて困難となる。この課題に対し、システム提供企業と、静脈(回収・リサイクル)から動脈(製造)までのサプライチェーンを担う企業の5社が連携し、実務レベルでのCoC管理とデータ連携の有効性を検証する。
同実証を通じてデータ連携の有用性を確認した後、本システムを全国の多様な廃プラスチックリサイクラーに向けて提供できるよう、さまざまな現場環境における運用検証を進めていくとしている。
◆事業譲渡:三菱ケミカルが合成樹脂エマルジョン事業をコニシに譲渡(2月17日)
三菱ケミカルは、完全子会社のジャパンコーティングレジン(JCR)が手掛ける合成樹脂エマルジョン事業および自社が手掛けるアクリルエマルジョン事業を、コニシに譲渡することで合意し、株式譲渡契約を締結したと発表した。
JCRは1959年の設立以来、主に合成樹脂エマルジョンの開発・製造・販売に取り組んでおり、接着剤、塗料、繊維、紙、土木建築、化粧品などの生活分野から先端産業向けの新素材まで、幅広い用途に独自開発製品を提供している。
三菱ケミカルは、中期経営計画に基づき事業ポートフォリオの見直しを進めるなか、JCRが手掛ける合成樹脂エマルジョン事業および自社が手掛けるアクリルエマルジョン事業の持続的成長と競争力強化のためには、ベストオーナーのもとで事業運営を行うことが最善だと判断し、コニシへ譲渡することを決定した。
事業譲渡は2026年12月1日に完了する予定としている。
◆接着剤:ノリタケが車載用電子部品向け導電性接着剤を開発(2月17日)
ノリタケは、使用温度175℃を達成した導電性接着剤を開発したと発表した。
同製品はパワー半導体モジュールに搭載されるサーミスタなどの電気部品を固定するものである。
近年、自動車の自動運転技術の進歩やEV化に伴い、高耐圧・大電流に対応可能なパワー半導体の採用が増加すると見込まれている。パワー半導体は動作時に高温になるため、周辺に搭載される電子部品についても、より高い耐熱性が求められている。
従来、電子部品を基板に固定する方法として、はんだが用いられてきたが、パワー半導体モジュール内では、動作時に高温になることに加え、温度変化が大きくなる。一般的なはんだの使用温度は約125℃であり、170℃を超えうるパワー半導体の動作環境に適していないことが課題となっていた。
開発品は、高い耐熱性と広い温度変化への耐性を実現した導電性接着剤で、高温対応が可能なサーミスタなどの電子部品を基板に固定することが可能としている。
◆SAF:花王が提案した「未利用バイオマス資源を活用した産業を創出する糖化酵素供給プラットフォームの構築」がNEDOの事業に採択(2月16日)
花王は、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募する「バイオものづくり革命推進事業」において、「未利用バイオマス資源を活用した産業を創出する糖化酵素供給プラットフォームの構築」を提案し、採択されたことを発表した。
「バイオものづくり革命推進事業」は、未利用バイオマス資源を原料に、微生物などの働きを活用して有用な化合物や製品を生み出すことを目的とし、研究開発や実証を支援する取り組みである。バイオエタノールやSAF(持続可能な航空燃料)の製造をめざすプロジェクトの多くでは、未利用バイオマスを活用するにあたり、バイオマスを分解して糖に変換する糖化酵素が必要不可欠である。しかし、有用な糖化酵素を国内で安定的に供給する体制は十分でなく、体制整備が課題となっている。
今回採択された事業では、花王が長年にわたり培ってきた独自の技術を活用し、実用性の高い糖化酵素の創出をめざして、研究開発から生産技術、製造設備設計までを一体的に推進する。あわせて、それら成果をバイオものづくりを行う企業へ展開し、糖化酵素を供給するプラットフォーム構築に取り組んでいくとしている。
◆価格改定
・大日精化工業がグラビアインキ、水性フレキソインキ、硬化剤・添加剤等を4月1日出荷分より値上げ
値上げ幅は、5%以上
・デンカがデンカブラック粒状品を4月1日納入分より値上げ
値上げ幅は、500円/kg
・積水化学工業がポリビニルアセタール樹脂製品を3月1日より値上げ
値上げ幅は、 20%以上