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2022年4月14日

2022.04.14 発行

HEADLINE

◆シール剤:ヘンケルが自動車用電子機器向けに紫外線硬化型液状ガスケット(塗布型シール剤)を開発(4月11日)
◆ゴム製品:三ツ星ベルトの滋賀工場新工場棟が稼働開始(4月8日)
◆有機:出光興産がアクリル酸・アクリル酸ブチル事業から撤退(4月8日)
◆エンジニアリング:日揮ホールディングスがアメリカでLNGプラント拡張工事の基本設計役務の受注を発表(4月7日)
◆メディカル:AGCがスペイン合成医薬品生産拠点の設備増強を決定(4月6日)
◆エンジニアリング:日揮ホールディングスが台湾でLNG受入基地建設プロジェクトの受注を発表(4月6日)
◆電子材料:東洋合成工業が半導体向け溶剤の新蒸留塔を増設(4月5日)
◆樹脂:三菱ガス化学の関連子会社の韓国ポリアセタールが2022年4月より営業を開始(4月4日)
◆エンジニアリング:日揮ホールディングスが冷凍機油原料等生産能力増強プロジェクトの受注を発表(4月4日)
◆価格改定
・東ソーがポリウレタン原料のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)類を4月15日出荷分より値上げ
・宇部興産がナイロン樹脂を4月15日出荷分より値上げ
・日本製紙が溶解パルプ製品を5月1日出荷分より値上げ
・クラレが水添スチレン系エラストマー「セプトン」、「ハイブラー」、アクリル系ブロック共重合体「クラリティ」を
 5月1日出荷分より値上げ
・カネカがモダクリル繊維を5月1日出荷分より値上げ
・デンカがBOPS(二軸延伸ポリスチレンシート)を5月1日納入分より値上げ
・デンカが食品包材用スチレン系シートを5月1日納入分より値上げ
・デンカがクロロプレンゴムを5月10日出荷分より値上げ
・カネカが加工油脂製品を5月16日出荷分より値上げ
 
 

WEEKLY NEWS

◆シール剤:ヘンケルが自動車用電子機器向けに紫外線硬化型液状ガスケット(塗布型シール剤)を開発(4月11日)
 ヘンケルは、繊細な電子部品を保護するために設計された1液タイプの紫外線硬化型ポリアクリル系液状ガスケット製品、LOCTITE (ロックタイト)AA 5885を発売したと発表した。
 同品の特徴は、UV(紫外線)による30秒以下の速硬化が可能で、自動車用電子部品メーカーでのシーリングプロセスを迅速化し、生産効率を高めることができる。さらに、未硬化の液体は、複雑な形状を持つ部品に効率的かつ再現性のある自動塗布を可能としている。また、高圧洗車時の水、自動車用フルード、ボンネット内の高温環境にさらされても、高いシール性能を維持する。
 同品は、電子制御ユニット(ECU)モジュールハウジング、バッテリーパック、エンジンやトランスミッション制御モジュール、その他電子部品などの用途向けに設計されており、金属やほとんどのプラスチックに対して優れた接着性を発揮するとしている。

◆ゴム製品:三ツ星ベルトの滋賀工場新工場棟が稼働開始(4月8日)
 三ツ星ベルトは、 滋賀工場の新工場棟(2021年12月竣工)にて、伝動ベルトの構成材料の1つである心線の撚糸を開始したと発表した。
 これにより、国内外の生産拠点への安定した心線の供給が可能になる。同社は今後も事業継続の長期的視野に立ち、国内外各事業所の建物・設備等の整備を順次進めるとしている。

◆有機:出光興産がアクリル酸・アクリル酸ブチル事業から撤退(4月8日)
 出光興産は、アクリル酸およびアクリル酸ブチル事業(以下、アクリル酸製品事業)から徹底することを決定したと発表した。
 出光興産は、1992年から30年間アクリル酸製品事業を行ってきたが、アジア域内における近年の設備新増設による供給過剰などにより事業環境が悪化し、今後の事業方針について検討した結果、事業継続は困難と判断した。同社愛知製油所内のアクリル酸プラント(公称生産能力:50千トン/年)を2023年3月までに稼働を停止し、アクリル酸製品事業から撤退するとしている。

◆エンジニアリング:日揮ホールディングスがアメリカでLNGプラント拡張工事の基本設計役務の受注を発表(4月7日)
 日揮ホールディングスは、米国現地法人のJGCアメリカ社が米国の建設会社であるザックリーインダストリアル社と共同で、ルイジアナ州で計画されているキャメロン LNGプラント拡張工事に関わる基本設計役務及び設計・調達・建設(EPC)に係る見積役務をキャメロンLNG社から受注したと発表した。
 現在キャメロンLNG社は、米国ルイジアナ州キャメロンに年産約400万トンのLNGプラント3系列、計約1,200万トンのLNGプラントを操業しており、本案件は4系列目(年産最大約675万トン)を増設するものである。
 本案件では、コンプレッサーの駆動にガスタービンではなく、電動モーターを活用する「E-Drive」の採用が検討されており、LNGプラントにおけるCO2排出の低減に寄与するとしている。

◆メディカル:AGCがスペイン合成医薬品生産拠点の設備増強を決定(4月6日)
 AGCは、合成医薬品CDMO事業子会社であるAGC Pharma Chemicals   Europe (以下APCE社、本社:スペイン)の設備増強を決定したことを発表した。
 APCE社は、年率7%以上の合成医薬品CDMO市場の成長を上回る勢いで受託件数を伸ばしてきた。この旺盛な需要に対応するため、2020年4月発表の30%増強に加え、追加の増強を決定した。本増強では、近年需要が高まっている抗がん剤などに代表される高薬理活性原薬(HPAPI)に対応した設備も導入する。
 本増強では、APCE社敷地内に延床面積7,500㎡の建屋を新設し、稼働開始は2024年上期を予定している。投資総額の見込みは約120億円である。なお、新設する建屋は本増強後の生産能力をさらに拡張する余地もあり、今後、追加の増強を検討するとしている。

◆エンジニアリング:日揮ホールディングスが台湾でLNG受入基地建設プロジェクトの受注を発表(4月6日)
 日揮ホールディングスは、台湾の大手建設会社、エンジニアリング会社杜などとコンソーシアムを組み、台湾最大手の石油・ガス会社である台灣中油より、LNG受入基地の建設プロジェクトを受注したと発表した。
 現在、台湾は、エネルギー政策として全ての原子力発電所の停止および脱石炭火力発電を掲げており、液化天然ガス(LNG)や再生可能エネルギーなどのクリーンエネルギーの積極的な導入を進めている。本プロジェクトは既存の台中LNG受入基地を拡張し、新たにLNG受入基地を建設するものである。本件は、このLNG受入基地内に8基(計1,600トン/時)の気化設備とその付帯設備を建設する。
 本件の受注金額は約600億円 (うち同社分約340億円)、納期は2024年の予定としている。

◆電子材料:東洋合成工業が半導体向け溶剤の新蒸留塔を増設(4月5日)
 東洋合成工業は、淡路工場(兵庫県)において、半導体向け溶剤を生産する蒸留塔を1棟増設したと発表した。
 蒸留塔は、溶剤の沸点の違いによって複数の溶剤を分離・精製する技術で、今回導入する連続式蒸留塔により、更なる生産性向上と品質向上を図る。新蒸留塔は 2022年夏頃に稼働開始を予定している。
 同社では今回、約10億円の投資を行い、新蒸留塔やタンクの増設、設備改善などの能力増強施策を実施し、生産能力を2倍(2021年比)に拡大することで、増加する半導体需要に対応するとしている。

◆樹脂:三菱ガス化学の関連子会社の韓国ポリアセタールが2022年4月より営業を開始(4月4日)
 三菱ガス化学は、連結子会社であるグローバルポリアセタールの韓国子会社で、ポリアセタール樹脂(以下、POM)等を販売する韓国ポリアセタールが4月1日より営業を開始したと発表した。
 三菱ガス化学では、高付加価値品比率の向上、環境に貢献する新規製品開発の促進、顧客対応力の強化などを実現し、POM事業の更なる発展につなげるとしている。

◆エンジニアリング:日揮ホールディングスが冷凍機油原料等生産能力増強プロジェクトの受注を発表(4月4日)
 日揮ホールディングスは、国内EPC事業会社である日揮が、KHネオケムが計画する冷凍機油原料等の生産能力増強プロジェクトを受注したことを発表した。
 近年、新興国等におけるエアコン市場の拡大や、オゾン層保護ならびに地球温暖化抑制に配慮した冷媒へのシフトに伴い、冷凍機油原料の需要が拡大することが見込まれている。KHネオケムは、当該原料の需要拡大を見据え、昨年12月に冷凍機油原料をはじめとする千葉工場全体の生産能力を増強・最適化していくことを決定した。
 同プロジェクトにおける日揮の役務範囲は冷凍機油原料等の製造設備に係る設計・調達・建設工事(EPC)であり、完工は2024年の予定としている。

◆価格改定
・東ソーがポリウレタン原料のMDI(ジフェニルメタンジイソシアネート)類を4月15日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、50円/kg以上
・宇部興産がナイロン樹脂を4月15日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、ナイロン6:40円/kg、ナイロン12:120円/kg
・日本製紙が溶解パルプ製品を5月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、10%以上
・クラレが水添スチレン系エラストマー「セプトン」、「ハイブラー」、アクリル系ブロック共重合体「クラリティ」を
 5月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、0.50 US$/kg
・カネカがモダクリル繊維を5月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、10%
・デンカがBOPS(二軸延伸ポリスチレンシート)を5月1日納入分より値上げ
 値上げ幅は、25円/kg以上
・デンカが食品包材用スチレン系シートを5月1日納入分より値上げ
 値上げ幅は、30円/kg以上
・デンカがクロロプレンゴムを5月10日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、60円/kg以上、500ドル/トン以上、450ユーロ/トン以上
・カネカが加工油脂製品を5月16日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、ショートニング製品:62円/kg以上
 マーガリン製品:51円/kg以上
 ファットスプレッド・バタークリーム製品:39円/kg以上
 ホイップクリーム製品、練り込み用クリーム製品:41円/kg以上
 ホイップ済みクリーム製品、チョコレート製品:35円/kg以上
 デザート用ソース製品:60円/kg以上
 フラワーペースト製品:28円/kg以上
 チーズ製品:55円/kg以上

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