メールマガジン

2021年12月9日号

2021.12.16 発行

HEADLINE

◆不織布:大和紡績がサステナブル不織布を開発(12月3日)
◆テープ:住友電気工業が従来比約1,000倍の耐摩耗性を備えた架橋フッ素樹脂テープの販売を開始(12月3日)
◆エンジニアリング:日揮ホールディングスがマレーシアでFLNGプラントの基本設計役務を受注(12月3日)
◆エンジニアリング:東洋エンジニアリングがインドネシアで石油化学プラントのFEED業務を受注(12月3日)
◆エンジニアリング:東洋エンジニアリングがPETボトルリサイクル工場建設プロジェクトを受注(12月2日)
◆AIシステム:ENEOSとPreferred Networksが、AI技術による石油化学プラント自動運転に成功(12月2日)
◆メディカル:三洋化成工業がロート製薬と資本業務提携(12月2日)
◆フィルム:王子ホールディングスが自動車用ウィンドウフィルムを開発(12月1日)
◆複合材料:東レが難燃性と力学特性を持つ次世代の航空機用途向け炭素繊維強化プラスチックを開発(11月30日)
◆磁石材料:戸田工業が連結子会社である戸田フェライトコリアの工場閉鎖及び戸田磁鉄(深圳)の解散を発表(11月29日)
◆価格改定
・ENEOSがベンゼンの契約価格を改定
・積水ポリマテックがシリコーン製品を12月1日受注分より値上げ
・日本触媒がベンゾグアナミンを12月1日出荷分より値上げ
・住友ベークライトが鮮度保持フィルムを12月1日出荷分より値上げ
・東ソーが固形苛性ソーダを12月21日出荷分より値上げ
・デンカが苛性ソーダを12月10日納入分より値上げ
・DICが共押出多層フィルムを12月21日納入分より値上げ
・トクヤマが乾式シリカ、微小球状シリカ、四塩化珪素を1月1日出荷分より値上げ
・トクヤマがクロロメタン類を1月1日出荷分より値上げ
・カネカがポリイミドフィルムを1月1日出荷分より値上げ
・石原産業が酸化チタンのアジアパシフィック地域向け輸出価格を1月1日出荷分より値上げ
・リケンファブロが業務用ラップ類、小巻ラップ類を1月1日出荷分より値上げ
・クラレがビニロンおよびポリエステル短繊維を1月1日出荷分より値上げ
・タキロンシーアイがアルミ複合板を1月1日出荷分より値上げ
・住友ベークライトが医薬品包装用フィルム・シート製品を1月1日出荷分より値上げ
・信越ポリマーがインフラメンテナンス製品を1月出荷分より値上げ
・堺化学工業が樹脂添加剤製品を1月6日出荷分より値上げ
・日本製紙パピリアが印刷・情報・産業用紙を2月1日出荷分より値上げ
・信越化学工業がセルロース製品を2月1日出荷分より値上げ
・ユニチカがコットンスパンレース不織布を2月1日出荷分より値上げ
・ニチアスがけい酸カルシウム板製品を2月1日出荷分より値上げ
・アイカ工業がセラール・不燃化粧材・補助部材を3月15日出荷分より値上げ
 
 

WEEKLY NEWS

◆不織布:大和紡績がサステナブル不織布を開発(12月3日)
大和紡績は、バイオマスマークやFSC認証を取得可能なレーヨンスパンレース不織布「Apitas B」を開発したと発表した。
近年、不織布市場では素材の生分解やリサイクルなどサステナブル志向が高まっており、同社のグループ会社では海洋生分解レーヨンを使用したスパンレース不織布や、生分解性複合繊維などのサステナブル素材を提案してきた。今後、「Apitas B」を環境に敏感な顧客やメーカーに向けて販売するとしている。

◆テープ:住友電気工業が従来比約1,000倍の耐摩耗性を備えた架橋フッ素樹脂テープの販売を開始(12月3日)
住友電気工業は、従来のフッ素樹脂(PTFE)テープに比べ、約1,000倍の耐摩耗性を備えた「架橋フッ素樹脂FEXテープ」を開発し、2022年4月より販売を開始すると発表した。
架橋フッ素樹脂FEX(Fluoro Ethylene Crosslinking)は、PTFEに比べ約1,000倍の耐摩耗性を備えており、基材との接着力強化や耐久性の向上といった特性を有し、自動車やOA機器、半導体、医療関係などの幅広い製品のコーティングに活用されている。
今回、開発されたFEXテープは、一般的なフッ素樹脂テープに比べ、摩耗や剥離による部品・テープの頻繁な交換が不要となるため、対象物の寿命の向上やメンテナンスの回数低減、作業性の向上、製品の傷付き防止など、様々な効果が期待される。
住友電気工業では、2023年にはFEXテープの売上として年間1億円程度を見込むとしている。

◆エンジニアリング:日揮ホールディングスがマレーシアでFLNGプラントの基本設計役務を受注(12月3日)
日揮ホールディングスは、海外EPC事業会社である日揮グローバルが韓国サムスン重工業と共同で、マレーシア国営石油会社(ペトロナス社)が計画しているFLNGプラントに係る基本設計役務を受注したことを発表した。
本案件は、ペトロナス社が計画する新規FLNGプラントの基本設計役務で、本FLNGプラントは同国サバ州沖合のガス田から集積・前処理されたガスを利用し、LNGを洋上(沿岸)で年産200万トンのLNGを生産する予定である。
本案件では、日揮グローバルが主にFLNGトップサイド(LNG生産プラント)の設計及びプロジェクト全体の管理を担当し、共同受注者である韓国・サムスン重工がFLNG船体の設計を担当する。納期は2023年1月の予定としている。

◆エンジニアリング:東洋エンジニアリングがインドネシアで石油化学プラントのFEED業務を受注(12月3日)
東洋エンジニアリング(TOYO)は、インドネシア最大の石油化学会社であるチャンドラアスリ・ペトロケミカル(チャンドラアスリ)の子会社であるチャンドラアスリ・ペルカサより、インドネシア・ジャワ島西部チレゴンに新設される大型石油化学プラントのFEED業務を受注したと発表した。
このプロジェクトは、チャンドラアスリが計画する石油化学プラントの第二期プロジェクトであり、TOYOはオレフィン・芳香族回収系・ブタジエンの生産設備、ユーティリティ設備のFEED業務を請け負うとしている。

◆エンジニアリング:東洋エンジニアリングがPETボトルリサイクル工場建設プロジェクトを受注(12月2日)
東洋エンジニアリングは、サーキュラーペットが岡山県で計画するPETボトルリサイクル工場の建設プロジェクトを受注したと発表した。
受注したPETボトルリサイクル工場のリサイクルPET樹脂製造能は年間約2.5万トンである。役務の内容は設計、機器資材調達、建設工事、試運転の一括請負としている。

◆AIシステム:ENEOSとPreferred Networksが、AI技術による石油化学プラント自動運転に成功(12月2日)
ENEOSとPreferred Networksは、大規模かつ複雑であり、長年の経験に基づいた運転ノウハウが求められる石油精製・石油化学プラントを自動運転するAIシステムを共同で開発し、ENEOS川崎製油所石油化学プラント内のブタジエン抽出装置にて2 日間にわたる自動運転に成功したことを発表した。
プラント自動運転AIシステムは、過去の運転データやシミュレーターデータから複数のセンサー値とバルブ操作間の複雑な相関関係を学習することで、センサー値の予測とバルブ操作判断の自動化を可能にしたものである。今回のブタジエン抽出装置では、AIシステムによってプラント内の温度、圧力、流量および製品性状などの25個の運転重要因子の常時監視と12個のバルブ同時操作を行い、原料処理量の変更などに伴う装置変動を安定化させた。
両社は、実運用に向けて今後ともブタジエン抽出装置での試験運転を重ね、人の技量に左右されないプラント安定運転を確立したうえで、常圧蒸留装置などの主要プラントおよび他製油所への展開を図る。また、生産効率化・省エネ運転に貢献する新たなプラント自動運転AIモデルの導入も目指すとしている。

◆メディカル:三洋化成工業がロート製薬と資本業務提携(12月2日)
三洋化成工業は、ロート製薬との間で資本業務提携を行うことを発表した。
同社とロート製薬は、市場買付により互いに2億円相当の普通株式を取得する予定である。
本資本業務提携により、両社が注力しているスキンケアおよび医療分野を始め戦略的に、相互のリソースを活用して独自の原料開発および新機能・異業種への適用を図り、事業拡大・企業価値向上を目指していく。
同社とロート製薬は、スキンケア・化粧品分野でのいくつかの素材の活用・応用および再生医 療事業における間葉系幹細胞の生産・研究や新医療機器など医療分野での協業を進めていく。また共に、持続可能な社会の実現に向けた素材・製品開発、人材交流から、高いモチベーションと新しいことに挑戦するウェルビーイングな環境を作っていくとしている。

◆フィルム:王子ホールディングスが自動車用ウィンドウフィルムを開発(12月1日)
王子ホールディングスとグループ会社の新タック化成は、遮熱性と光線透過性に優れた自動車用ウィンドウフィルムの開発に成功し、試験販売を開始したことを発表した。
従来のウィンドウフィルムは、高い遮熱性と光線透過率の両立が困難であった。同社は、精密薄膜塗工技術や粘着加工技術、および光学特性に関する知見を駆使し、自動車フロントガラスやフロントサイドガラスに使用可能な光線透過率を確保しつつ、優れた遮熱性を有する品質を実現した。
今後、異なる性能を付与したウィンドウフィルムや、ウィンドウフィルム以外の自動車用粘着素材の開発を進めていくとしている。

◆複合材料:東レが難燃性と力学特性を持つ次世代の航空機用途向け炭素繊維強化プラスチックを開発(11月30日)
東レは、マテリアルズ・インフォマティクス技術を活用し難燃性と力学特性を持つ次世代の航空機用途向けCFRPを短期間で開発したと発表した。
CFRPは、その優れた特性により航空宇宙分野で用途が拡大しているが、金属に対して、難燃性や導電性などの面で不利な項目があるため、これをカバーする付加的な材料や工程が必要となる。しかし、難燃性と力学特性という異なる性質の双方を設計し最適化するには膨大な実験データが必要となるため、開発期間の短縮が課題であった。
東レでは新たにマテリアルズ・インフォマティクス技術をCFRP設計へ導入することで短期間で材料を開発する技術を確立し、力学特性を現行材と同等に維持しつつ、燃焼時の発熱量を35%低減した航空機用途向けCFRPを開発した。
今後、同様の逆問題解析手法を熱伝導性、電気伝導性などに展開し、高機能プリプレグの設計を進めることで、多様化する航空機部材をはじめとする自動車、一般産業用途などのニーズに応えるとしている。

◆磁石材料:戸田工業が連結子会社である戸田フェライトコリアの工場閉鎖及び戸田磁鉄(深圳)の解散を発表(11月29日)
戸田工業は、磁石材料に関連する事業再編に伴い、連結子会社である戸田フェライトコリアの工場閉鎖および戸田磁鉄(深圳)の解散を発表した。
戸田フェライトコリアは2006年11月設立以降、韓国のボンドフェライト材料の生産拠点として事業活動を行ってきたが、設備の老朽化等の経営課題を抱えていたことから工場の閉鎖が決定した。
戸田磁鉄は、2012年6月から同社連結子会社となりゴム磁石の製造販売を行ってきたが、拠点エリアにおいて、工業地区再開発による住宅地化の進行があり移転を余儀なくされていること等、今後の事業性を鑑み同社を解散することとなった。
工場閉鎖及び解散の日程は、戸田フェライトコリアが2021年10月末、戸田磁鉄が2021年12月末の予定としている

◆価格改定
・ENEOSがベンゼンの契約価格を改定
 12月契約価格は、915$/t(前月比▲90$/t)、国内価格換算想定値は109.4円/kg
・積水ポリマテックがシリコーン製品を12月1日受注分より値上げ
 値上げ幅は、入力製品群(スイッチ向け部品など):30%以上、機能製品群(放熱素材など):10%以上
・日本触媒がベンゾグアナミンを12月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、130円/kg以上
・住友ベークライトが鮮度保持フィルムを12月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、10%以上
・東ソーが固形苛性ソーダを12月21日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、20円/kg以上
・デンカが苛性ソーダを12月10日納入分より値上げ
 値上げ幅は、20円/kg以上(固形分換算)
・DICが共押出多層フィルムを12月21日納入分より値上げ
 値上げ幅は、1連(500㎡)当り250円以上(厚み20μm換算)
・トクヤマが乾式シリカ、微小球状シリカ、四塩化珪素を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、乾式シリカ「レオロシール」親水品:35%以上、乾式シリカ「レオロシール」疎水品:30%以上、乾式シリカ「エクセリカ」:20%以上、微小球状シリカ「シルフィル」:20%以上、微小球状シリカ「サンシール」:10%以上、四塩化珪素:50%以上
・トクヤマがクロロメタン類を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、ローリー:20円/kg以上、ドラム・缶:28円/kg以上
・カネカがポリイミドフィルムを1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、15%
・石原産業が酸化チタンのアジアパシフィック地域向け輸出価格を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、US$200/トン
・リケンファブロが業務用ラップ類、小巻ラップ類を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、20%以上
・クラレがビニロンおよびポリエステル短繊維を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、ビニロン:10%~20%、ポリエステル短繊維:10%
・タキロンシーアイがアルミ複合板を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、20%以上
・住友ベークライトが医薬品包装用フィルム・シート製品を1月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、スミライトVSS・VSL:10%、スミライトNS・FCL:5%以上
・信越ポリマーがインフラメンテナンス製品を1月出荷分より値上げ
 値上げ幅は、15~20%
・堺化学工業が樹脂添加剤製品を1月6日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、金属石鹸:5%以上、複合安定剤:5~20%
・日本製紙パピリアが印刷・情報・産業用紙を2月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、10%以上
・信越化学工業がセルロース製品を2月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、最大20%
・ユニチカがコットンスパンレース不織布を2月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、10%
・ニチアスがけい酸カルシウム板製品を2月1日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、20%
・アイカ工業がセラール・不燃化粧材・補助部材を3月15日出荷分より値上げ
 値上げ幅は、10~20%

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