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2020年5月14日号

2020.05.14 発行

HEADLINE

 

◆ウイルス対策:住友化学が新型コロナウイルス感染症診断センサーを開発するナノセント社へ資金提供(5月8日)

◆LNG発電:三菱ガス化学の出資企業が福島で天然ガス発電所1号機の営業運転を開始(5月7日)

◆インキ:DICが中国メーカーのパッケージ用リキッドインキ事業を買収(5月7日)

◆LNG:千代田化工建設が米国フリーポートLNGプロジェクト第3系列の商業運転を開始(5月5日)

◆ウイルス対策:三井化学が医療用ガウン向け不織布を緊急供給(4月30日)

◆ウイルス対策:ユニチカが医療現場に向けたアイソレーションガウンを緊急供給(4月30日)

◆ウイルス対策:JNCがアビガン錠の中間体製造供給を発表(4月27日)

◆ウイルス対策:アキレスが飛沫感染対策用透明防炎フィルムの緊急増産体制を開始(4月27日)

◆価格改定

・JXTGエネルギーがベンゼンの契約価格を改定

 

 

WEEKLY NEWS

 

◆ウイルス対策:住友化学が新型コロナウイルス感染症診断センサーを開発するナノセント社へ資金提供(5月8日)

住友化学は、イスラエルのベンチャー企業であるナノセント社へ、同社が進める臭気検知デバイスを用いた新型コロナウイルス感染症の迅速診断センサー開発のため、必要資金の約7割を提供することを発表した。

ナノセント社は、臭気検知デバイスを用いた非侵襲かつ即時に判定ができる極めて簡便な診断方法と、PCR法などのより高精度な検査方法を組み合わせて、「短時間」「低コスト」「高精度」で実施可能な感染スクリーニングシステムの実現を目指している。

住友化学では、迅速診断センサー技術の開発は、将来に発生が懸念されるパンデミック対策にも応用が可能であると考えている。また、昨年からナノセント社と共同で開発している「体調可視化」による次世代ヘルスケアプラットフォームの基盤技術向上にも資するものと判断し、今回の資金提供を決定したとしている。

 

◆LNG発電:三菱ガス化学の出資企業が福島で天然ガス発電所1号機の営業運転を開始(5月7日)

三菱ガス化学は、同社が9%出資し事業パートナーとして参画している福島ガス発電の福島県・相馬港4号埠頭で建設を進めていた福島天然ガス発電所の1号発電設備が、営業運転を開始したと発表した。

本発電所は、低廉で環境負荷の小さい電力の安定供給を目指し、燃料には化石燃料のなかで最も温室効果ガス(GHG)や大気汚染の原因物質の排出が少ないLNGを気化したガスを使用し、発電効率の高いガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)方式の発電設備を採用している。さらに、これまでに実績のある発電設備に最新の要素技術を加えることにより、約61%の発電効率を実現している。出力は118万kW(59万kW×2基)である。

なお、2号発電設備は本年夏の営業運転開始を目指し作業を進めており、現在は試運転を行っているとしている。

 

◆インキ:DICが中国メーカーのパッケージ用リキッドインキ事業を買収(5月7日)

DICは、食品・飲料などのパッケージに使用されるリキッドインキ等の生産・販売会社である遼寧天麒科技(中国遼寧省)の事業を買収したことを発表した。

パッケージ用リキッドインキは、食品・飲料などの軟包装材の印刷用途に用いられ、中国においては近年需要が大きく増加するとともに、環境・安全への関心の高まりから環境対応型製品のニーズが高まっている。

今回の買収により、中国における同社グループのリキッドインキの生産能力は2割増強される。東北地域を中心とする遼寧天麒の既存事業を取り込むだけでなく、買収した生産拠点を華北・東北地域における拠点と位置づけ、供給体制をより強固なものとすることで、同地域での販売を拡大するとしている。

 

◆LNG:千代田化工建設が米国フリーポートLNGプロジェクト第3系列の商業運転を開始(5月5日)

千代田化工建設は、同社の米国グループ会社である千代田インターナショナル社が米国McDermott社、Zachry社と共同で建設中の米国テキサス州フリーポートLNGプロジェクトにおいて、第3系列の商業運転が開始されたことを発表した。

フリーポートLNGプロジェクトの第1系列は昨年12月に、第2系列は本年1月にそれぞれ商業運転を開始しており、今回全ての系列で商業運転を開始するに至った。

本プロジェクトは、世界最大級の電動モーター駆動冷却装置によって年間約1,500万トンのLNGを生産する計3系列の液化設備を有するとしている。

 

◆ウイルス対策:三井化学が医療用ガウン向け不織布を緊急供給(4月30日)

三井化学は、新型コロナウイルス感染防止にむけ、医療用ガウン(アイソレーションガウン)の原料である不織布の供給を開始したと発表した。

新型コロナウイルス感染者数が増加する中、ほぼ海外からの輸入であった医療用ガウンは、世界的な感染拡大を受け、入手困難な状況となっている。

三井化学では、不織布生産の主要工場である子会社のサンレックス工業にて、おむつ等の衛生材用不織布の製造ラインを活用し、医療用ガウン対応の織布生産を開始し、月産1,000万枚分以上の生産体制を確立した。

三井化学は、既にマスク用メルトブローン法不織布及びノーズクランプを供給しており、現在のマスク不足解消のため、更なる増産計画を進めるとしている。

 

◆ウイルス対策:ユニチカが医療現場に向けたアイソレーションガウンを緊急供給(4月30日)

ユニチカトレーディングは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、医療現場で不足しているアイソレーションガウンを緊急生産するため、防護服専門メーカーのエイブル山内と連携し、国内及び海外の縫製工場との生産体制を確立したと発表した。

ユニチカグループでは、国内工場において「エルベス」や「コットエース」などの差別化された不織布を製造しているが、エイブル山内との共同開発の結果、優れた感染防止素材の安定供給が可能となった。

4月から生産をスタートさせ、9月末までに約400万着を関係省庁に供給する計画としている。

 

◆ウイルス対策:JNCがアビガン錠の中間体製造供給を発表(4月27日)

JNCは、富士フイルム富山化学が開発した、抗インフルエンザウイルス薬「アビガン錠(一般名:ファビピラビル)」の中間体について、水俣製造所(熊本県)内のプラントにおいて製造し、供給を開始することを発表した。

アビガンは世界で蔓延する新型コロナウイルス感染症COVID-19への効果が期待されている。JNCは富士フイルムからのアビガンの中間体製造協力要請に対して一早く対応を決定し、4月末より製造を開始したとしている。

 

◆ウイルス対策:アキレスが飛沫感染対策用透明防炎フィルムの緊急増産体制を開始(4月27日)

アキレスは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、飛沫感染対策用フィルムの緊急増産を決定したことを発表した。

現在、コンビニエンスストアや飲食店、公共施設の窓口など、対面での飛沫感染が懸念される場所の間仕切りとして、透明ビニールシートの設置が広まっている。それに伴い、間仕切りとして使用される透明フィルムの不足という事態も発生している。

本製品は、視認性が高く軟らかい軟質塩化ビニル樹脂を採用している。また、震災等による転倒や落下の際に怪我や事故に繋がるリスクを減らし、施工時には、使用環境に合わせハサミやカッターナイフで簡単に加工することが可能とている。

 

◆価格改定

・JXTGエネルギーがベンゼンの契約価格を改定

5月契約価格は、325$/t(前月比▲10$/t)、国内価格換算想定値は39.9円/kg

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