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1993年1月から発行している「KOHKEN REALTY MONTHLY REPORT分譲マンション編(現:KOHKEN MONTHLY NET)」「KOHKEN REALTY MONTHLY REPORT建売住宅編」より、首都圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県南部)で新規供給された分譲マンション市場および建売住宅市場の概況を公開しています。(毎月更新)

 

※「KOHKEN REALTY MONTHLY REPORT分譲マンション編(現:KOHKEN MONTHLY NET)」「KOHKEN REALTY MONTHLY REPORT建売住宅編」の調査概要等につきましては、こちら

首都圏分譲マンション市場動向

【2024年2月の分譲マンション市況】

全体概要
2月の供給は138物件2,046戸。大型・大規模物件の新規発売は抑制され、前年同月を下回る。
2024年も価格・坪単価は上昇基調継続も、平均契約率は70%超継続で需給安定市場が持続。

2024年2月(当月)の首都圏における新築分譲マンションの供給戸数は、2,046戸で、前年同月(2,336戸)に比べ▲12.4%の大幅な減少。2か月ぶりに前年同月を下回った。エリア別では、都下(167戸/▲16.5%)、埼玉県(106戸/▲75.6%)、千葉県(195戸/▲60.8%)で大幅に減少した。一方、東京23区(855戸/+1.7%)、神奈川県(698戸/+121.6%)では増加した。
平均契約率は76.7%で、8か月連続で70%を上回っている。前年同月(77.6%)比では▲0.9ポイント低下した。70%超のエリアは、東京23区(77.7%/+1.4pt)、神奈川県(78.8%/+11.2pt)、千葉県(85.1%/▲10.3pt)。一方、都下(64.1%/▲0.9pt)、埼玉県(60.4%/▲14.1pt)では70%を下回った。
平均価格は6,664万円で、前年同月(6,020万円)に比べ+10.7%の大幅な上昇。4か月連続で前年同月を上回っている。東京23区(8,054万円/▲0.7%)以外のエリアで上昇した。上昇エリアは、都下(5,882万円/+15.7%)、神奈川県(5,872万円/+2.2%)、埼玉県(5,439万円/+18.9%)、千葉県(5,079万円/+14.2%)。
平均面積は65.15㎡で、前年同月(66.75㎡)に比べ▲2.4%の縮小。エリア別では、東京23区(61.04㎡/▲9.2%)、神奈川県(66.91㎡/▲2.1%)で縮小した。一方で、都下(69.52㎡/+4.7%)、埼玉県(67.81㎡/+5.9%)、千葉県(70.78㎡/+6.3%)では拡大した。
平均坪単価は@338.1万円/坪で、前年同月(@298.1万円/坪)に比べ+13.4%の大幅な上昇。平均価格同様、4か月連続で前年同月を上回っている。全エリアで上昇した。上昇エリアは、東京23区(@436.2万円/坪/+9.4%)、都下(@279.7万円/坪/+10.5%)、神奈川県(@290.1万円/坪/+4.4%)、埼玉県(@265.2万円/坪/+12.3%)、千葉県(@237.2万円/坪/+7.4%)。
<消費者態度指数>
当月の内閣府発表の関東の消費者態度指数(39.5ポイント)は、前月(39.0ポイント)から改善(+0.5ポイント)。3か月連続で改善した。内閣府は雇用環境の改善や物価上昇の落ち着きが寄与しているとしている。また、当月の「耐久消費財の買い時判断」(33.3ポイント)は、前月(32.8ポイント)から改善(+0.5ポイント)。5か月連続で改善している。指数を構成するほかの3項目(暮らし向き/収入の増え方/雇用環境)も改善した。内閣府は消費者マインドの基調判断を、2か月連続で「改善に向けた動きがみられる」に据え置いた。
<日経平均株価>
当月の日経平均株価(39,166円/最終取引日終値)は、前月(36,286円/同)から上昇。2か月連続で上昇した。年初(1/4)から約5,900円上昇した。
当月通じて上昇の一途を辿った。上旬は36,000円台で推移し、2/13に37,000円を突破すると、2日後の2/15に38,000円に達し、その後も上昇。2/22と39,098円を付け、1989年12月末につけた最高値(38,915円)を34年ぶりに更新し史上最高値となった。翌日以降も39,000円台で安定推移した。
円安進行と日銀の金融緩和政策の継続を背景に、国内企業の好業績や、生成AI普及期待によるハイテク株高に下支えされた米国の株価上昇、海外投資家の中国からの資金シフト、新NISA開始による投資マネー流入といった複数の好要因が重なり、日経平均を押し上げた。
中でも国内企業の業績回復に焦点が当たり、海外投資家が積極的に日本株買いを進めた。東京証券取引所を旗振り役として始まったPBR(株価純資産倍率)改革による資本効率改善の進展や、賃金上昇の機運が高まっていることも、日本株人気の一因となっている。


<供給戸数>
当月の供給戸数(2,046戸)は、前年同月を▲12%程(約300戸)下回った。当月の新規発売は前年同月より多かった(+20.9%)が、継続物件の販売(1,295戸)が前年同月(1,715戸)に大きく及ばなかった(▲24.5%)。前年同月は「HARUMI FLAG」のまとまった継続販売(194戸)があり、全体を押し上げていた。当月は大型・大規模物件の新規発売(2物件・131戸)が抑えられていたことも、全体の戸数が伸びなかった一因である。
エリア別では、新規物件の発売がなかった都下(▲16.5%)、新規物件発売が1~2物件・販売15~35戸に留まった埼玉県(▲75.6%)、千葉県(▲60.8%)の大幅減が全体に影響を与えた。一方で、継続物件のまとまった供給があった横浜市(+226.7%)が大きく寄与した「神奈川県」(+121.6%)は大幅に増加したものの、その他のエリアの減少幅が大きかった。
「東京23区」は4か月連続、「神奈川県」は2か月連続で前年同月を上回っている。他方、「埼玉県」は10か月連続の前年同月比減。「都下」は2か月連続で前年同月を下回っている。「千葉県」は3か月ぶりに前年同月を下回った。
なお、当月の供給戸数は2021年2月(3,457戸)比▲40.8%、2022年2月(2,695戸)比▲24.1%。直近3年の同月と比較すると、いずれも大幅に減少している。
<平均契約率>
当月の平均契約率(76.7%)は、新規発売・継続販売ともに好調で75%を超えた。「東京23区」(77.7%)と「神奈川県」(78.8%)は75%超、千葉県(85.1%)は80%超となり、全体を押し上げた。
「東京23区」は4か月連続、「神奈川県」と「千葉県」は6か月連続で70%を上回っている。一方、「埼玉県」は3か月連続で70%を下回っている。「都下」は4か月ぶりに70%を下回った。
<平均価格/平均坪単価>
当月の平均価格(6,664万円)と平均坪単価(@338.1万円/坪)は、前年同月より大幅に上昇。当月の価格の水準の高い東京23区の供給シェアは41.8%と、前年同月の36.0%から拡大。また、@400万円/坪以上の供給割合は供給戸数の29.1%(596戸)と、前年同月の18.3%(428戸)から大幅に拡大したことも、価格・坪単価の上昇要因である。
エリア別の価格は、東京23区(▲0.7%)は前年同月から大きな変化がなかったものの、都下(+15.7%)、神奈川県(+2.2%)、埼玉県(+18.9%)、千葉県(+14.2%)と、郊外部が軒並み上昇し、全体でも大幅な上昇となった。
エリア別の坪単価は、「千葉県」(+7.4%)は13か月連続で前年同月比での上昇が継続。「東京23区」(+9.4%)は3か月連続、「神奈川県」(+4.4%)は6か月連続で上昇している。「都下」(+10.5%)と「埼玉県」(+12.3%)は3か月ぶりに上昇した。
<平均面積>
当月の平均面積(65.15㎡)は、前年同月から縮小。前年同月は平均面積89㎡台の「HARUMI FLAG」(販売194戸)の供給があったため、平均面積80㎡以上の広面積物件の供給比率が、供給戸数の9.5%(223戸)に達した。他方、当月の平均面積80㎡以上の供給比率は4.5%(92戸)と半減し、平均面積が縮小した。

<2024年2月の供給見込み>
2024年3月は、約2,500戸の供給見込み。

 

【2024年平均概要推移】
■月別供給戸数の推移

地 域 東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 茨城県 首都圏計
1月 供給戸数 860戸 434戸 110戸 354戸 -戸 1,758戸
市場シェア 48.9% 24.7% 6.3% 20.1% -% 100.0%
2月 供給戸数 1,022戸 698戸 106戸 195戸 25戸 2,046戸
市場シェア 50.0% 34.1% 5.2% 9.5% 1.2% 100.0%
3月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% -% -%
4月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% -% -%
5月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 ‐戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% ‐% -%
6月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 ‐戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% ‐% -%
7月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 ‐戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% ‐% -%
8月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% -% -%
9月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 ‐戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% ‐% -%
10月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% -% -%
11月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸 -戸
市場シェア -% -% -% -% -% -%
12月 供給戸数 -戸 -戸 -戸 -戸 ‐戸 -戸
市場シェア % % % % % %
累 計 供給戸数 1,882戸 1,132戸 216戸 549戸 25戸 3,804戸
市場シェア 49.5% 29.8% 5.7% 14.4% 0.7% 100.0%

 

■平均商品水準の推移

物件数
(件)
供給戸数
(戸)
発売当月契約率(%) 平均価格
(万円)
平均面積
(㎡)
平均坪単価
(万円/坪)
1月 105 1,758 66.2 8,148 68.45 393.5
2月 138 2,046 88.6 6,664 65.15 338.1
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月

※平均値→中間値掲載物件は中間値×戸数で販売総額換算

 

※2024年分譲マンション市場の月別データはこちら

※2023年以前のデータはこちら

 

首都圏建売住宅市場動向

【2024年1月の建売住宅市況】

供給状況

2024年1月に供給された建売住宅は70物件496棟。
前月12月(121物件815棟)に対して物件数は▲42.1%、棟数は▲39.1%の大きな減少となっている。
前年同月(2023年1月、66物件452棟)と比較すると、棟数は+44棟、+9.7%の増加。

 

 

都県別では、東京都が224棟、神奈川県が100棟、埼玉県が119棟、千葉県が46棟、茨城県が1棟。
前年同月と比較すると、東京都と神奈川県が増加しており、埼玉県と千葉県は減少となっている。
埼玉県、千葉県とも物件数が大きく減少しており、それが棟数の減少となって現れている。
都県別の供給割合(棟数ベース)は、東京都が45.2%、神奈川県が20.2%、埼玉県が24.0%、千葉県が9.3%、茨城県が1.4%。

 

東京都の新規物件は、三井不動産レジデンシャル、東栄住宅、飯田産業、等。拾遺物件では、中央グリーン開発、東栄住宅、野村不動産、レーベンホームビルド、等。
神奈川県の新規物件は、東栄住宅、飯田産業、アグレ都市デザイン、等。拾遺物件は、三井不動産レジデンシャル。
埼玉県の新規物件は、東栄住宅、飯田産業、中央住宅、大和ハウス工業、等。拾遺物件はミサワホーム、レーベンホームビルド。
千葉県の新規物件は、飯田産業、中央グリーン開発、一建設、アーネストワン、中央住宅、等。拾遺物件は、三井不動産レジデンシャル。
茨城県の新規物件は大和ハウス工業。

 

(都県別最多平均ライン:1月)

 東京都:土地100~124㎡  建物90~99㎡  価格5,000万円台
 神奈川県:土地125~149㎡ 建物90~99㎡、100~109㎡  価格3,000万円台、4,000万円台、7,000万円台
 埼玉県:土地100~124㎡  建物90~99㎡  価格4,000万円台、5,000万円台

 千葉県:土地100~124㎡、125~149㎡、150~174㎡  建物90~99㎡  価格3,000万円台、4,000万円台 

 

契約状況

2024年1月の月間契約率は29.2%。前月12月(34.8%)よりも▲5.6ポイント低下している。前年同月(39.2%)と比較すると▲10.0ポイントの低下となっている。2022年5月以降、契約率が前年同月を下回る状況が21ヶ月続いている。

都県別の契約率をみると、東京都は34.8%(前年同月52.4%)、神奈川県は32.0%(同44.4%)、埼玉県は16.8%(同21.6%)、千葉県は32.6%(同43.6%)、茨城県は0.0%(同-)となっている。
いずれにおいても契約率が低下しており、特に供給が多い東京都の契約率の低下が大きい。
エリアを問わず全体的に出足の遅い物件が多い状況が継続している。
徒歩15分以上やバス便などの駅遠立地の物件が多くなっており、苦戦する物件が多くなっているが、徒歩10分以内の駅近の物件でも苦戦を強いられるケースが見られている。

東京都では、新規物件は「アグレシオ世田谷東玉川Solene」(3棟)、「ファインコート久我山4丁目 第1期」(10棟)、等が好調。拾遺物件では「ブリストひばりヶ丘 ゆかり紡ぐ街」(15棟)、「都心型戸建 新宿若松町プロジェクト」(6棟)、等が好調。
神奈川県では、拾遺物件は「ファインコート新百合ヶ丘グランレガシー 第1~2期」(29棟)が好調。
埼玉県では、拾遺物件は「レーベンプラッツ東川口Ⅲ」(4棟)が好調。
千葉県では、拾遺物件は「ファインコート船橋東中山」(10棟)が良好。

 

 

(都県別供給・契約動向)

■東京都:224棟 … 契約率34.8%
「ブリストひばりヶ丘 ゆかり紡ぐ街」(15棟)は西武池袋線「ひばりヶ丘」駅徒歩9分。約3ヶ月で完売。現場の営業マンの意見を重視して7,000万円台に抑えたことが奏功した。
■神奈川県:100棟 … 契約率32.0%
「ファインコート新百合ヶ丘グランレガシー 第1~2期」(29棟)は小田急小田原線「新百合ヶ丘」駅徒歩9~10分。「次世代ZEH+」仕様。1億円を下回る区画が人気。
■埼玉県:119棟 … 契約率16.8%
「レーベンプラッツ東川口Ⅲ」(4棟)はJR武蔵野線「東川口」駅徒歩16~17分。約2週間で完売。価格志向が見られるエリア。区画整理された住環境、利便性の良さなどが評価された。
■千葉県:46棟 … 契約率32.6%
「ファインコート船橋東中山」(10棟)は京成本線「東中山」駅徒歩4分。6,000万円台半ば~7,000万円超の高額帯の客付きがやや弱かったが、順調に進捗した。

 

【2024年平均概要推移】
■月別供給棟数の推移

地域 東京都 神奈川県 埼玉県 千葉県 茨城県 山梨県 首都圏計
1月 供給棟数 224棟 100棟 119棟 46棟 7棟 ー棟 496棟
市場シェア 45.2% 20.2% 24.0% 9.3% 1.4% ー% 100.0%
2月 供給棟数 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟
市場シェア ー% ー% ー% ー% ー% ー% ー%
3月 供給棟数 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟
市場シェア ー% ー% ー% ー% ー% ー% ー%
4月 供給棟数 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟
市場シェア ー% ー% ー% ー% ー% ー% ー%
5月 供給棟数 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟 ー棟
市場シェア ー% ー% ー% ー% ー% ー% ー%
6月 供給棟数 ー棟 ー棟
市場シェア % % % % ー% ー% %
7月 供給棟数 ー棟 ー棟 ー棟
市場シェア % % % % ー% ー% %
8月 供給棟数 ー棟 ー棟
市場シェア % % % % ー% ー% %
9月 供給棟数 ー棟 ー棟
市場シェア % % % % ー% ー% %
10月 供給棟数 ー棟 ー棟
市場シェア % % % % ー% ー% %
11月 供給棟数 ー棟
市場シェア ー% % % % % ー% %
12月 供給棟数 ー棟 ー棟 ー棟
市場シェア % % % % ー% ー% %
累計 224棟 100棟 119棟 46棟 7 ー棟 496棟
45.2% 20.2% 24.0% 9.3% 1.4% ー% 100.0%

 

■平均商品水準の推移

物件数
(件)
供給棟数
(棟)
発売当月契約率(%) 平均価格
(万円)
平均土地面積
(㎡)
平均建物面積
(㎡)
1月 70 496 29.2 5,951 119.48 98.09
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月

※平均値→中間値掲載物件は中間値×棟数で販売総額換算

 

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